こんにちは、はるです。無期限滞在許可証を申請するにあたって(通常は必要ない書類ですが)「日本での年金支払い証明書」を認証翻訳してもらう必要がでてしまった私。日本にいるときに一度お世話になった翻訳事務所に頼めたらよかったのですが、所在地が日本だと郵送などに時間と手間がかかってしまいます。そこで、ドイツで日本語をドイツ語認証翻訳してくれる人を探してみました。認証翻訳士をドイツで探すのによいサイトを見つけたので、その使い方をご紹介します!
認証翻訳とは
認証翻訳とは、公的機関や政府が承認する正規の翻訳者による翻訳証明書つきの翻訳書類のことです。ドイツ語では「Beglaubigte Übersetzung」、英語では「Certified translation」といいます。ドイツでは裁判所で宣誓した翻訳士しか「認証翻訳士」を名乗れないようです。
ドイツに限らずほかの外国でも同様に、日本語の書類をその国の役所などの公的機関に提出する場合は「認証翻訳」しておくと安心です。現地で認められた認証翻訳士が認証翻訳することで、「この書類は怪しくないですよ」と証明してくれるので、トラブルになりにくくなるわけですね。
ドイツで認証翻訳士を探せるサイト
まず私たちはネットで「ドイツ語認証翻訳士」を検索してみました。何人かの方のホームページを見つけましたが、なかなか「この人!」という人に出会えませんでした。というのも、今回依頼したい内容が少し複雑だったこともあり、細かな説明を理解してくれる「日本人」の方を探していたからです。そんなときに、とん(主人)が見つけてくれたのが「Database of translators and interpreters」というドイツのサイトでした。
Database of translators and interpreters とは
「Database of translators and interpreters」とは、ドイツの裁判所で宣誓した認証翻訳士全員が載っている公式のサイトです。つまり、このサイトで検索するだけで、ドイツ全土の認証翻訳士を検索できるわけですね。もちろん日本語だけでなく、英語やイタリア語、アラビア語などさまざまな言語の認証翻訳士が見つかります。
Database of translators and interpreters の使い方
まずはDatabase of translators and interpreters のサイトへ飛びましょう。
①②言語の選択
上記の画像と異なる画面が出ている場合は①の「Search」をクリックしてください。言語は「ドイツ語」と「英語」の2択です。②で好きなほうをクリックしましょう。画像では英語を選択しています。
③④⑤原本の言語の選択
次に翻訳してほしい原本の言語を選択します。今回は日本語の原本をドイツ語に翻訳してほしいので、ここでは「日本語」を選びました。言語の選択方法は3パターンあります。
③直接入力する
③の空欄に直接入力してみたところ「japa」まで打ったところで下に「Japanisch」と出てきました。でてきた「Japanisch」をクリックしたら完了です。①の言語選択で英語を選んでいるのに、ここはドイツ語表記になるようです。ちなみに、この欄に「Japanese」と入力してみたら次の画像のように
Your search did not match(見つかりませんでした)となってしまいました。ここはドイツ語入力しなくてはいけないようですね。
④国名から言語を選択する
④の「Country-Language」をクリックすると、国名から言語を選択できる画面が開きます。下にスクロールしながら「Japan」を探してみると
国名の右側にその国で使用されている言語が出るので、「Japanisch」をクリックしましょう。(ここもドイツ語表記になっています)
⑤言語を検索する
⑤の「Language-Country」をクリックすると、言語名が列挙されている画面が開きます。下にスクロールしながら「Japanese」を探してみると
ここでも「Japanisch」とでてきます。青文字になっている「Japanisch」をクリックしましょう。
翻訳士が住んでいる地域を指定する
ドイツで日本語を認証翻訳できる翻訳士は100人を超えているため、検索に時間をかけたくない方は翻訳士が住んでいる地域を指定することをおすすめします。地域の指定方法は2通りあります。(地域を指定しないままでも検索できるので「ドイツ国内どこに住んでいる翻訳士でもいい!」という方はここはスキップして構いません。)
⑥州を指定する
⑥の「All states」をクリックします。
ドイツの州の名前が出てくるので、希望の地域をクリックしましょう。複数選択はできないため、希望の州がいくつかある場合は数回に分けて検索する必要があります。
⑦郵便番号または都市名を指定する
⑦の「Postal code – City」を使うと、郵便番号や都市名から翻訳士を探せます。「Postal code – City」のすぐ横にある空欄(小さい枠)に郵便番号を入力するか、その右横の空欄(大きい枠)に都市名を入力しましょう。入力すると下に該当する翻訳士一覧が現れます。
都市名入力時に注意すべきは「ウムラウトはウムラウトで表記する」点です。試しにミュンヘンを入力してみたところ「München」「münchen」は大丈夫でしたが、「Muenchen」「muenchen」は該当なしになってしまいました。
⑧通訳士か翻訳士か選択する
「Postal code – City」の下の「Working as」のところで、通訳士か翻訳士か選ぶことができます。通訳士は英語で「Interpreter」ドイツ語で「Dolmetscher/in」、翻訳士は英語で「Translator」ドイツ語で「Übersetzer/in」です。
(選択欄の通訳士のつづりが間違っていますが、スルーしましょう!)今回は翻訳士を探しているので「Translator」を選択しました。ちなみに両方選択することも可能です。ここで選ばなくても最終的には希望の人を見つけられるので、分からなければ飛ばしても構いません。
⑨⑩細かな指定をする
⑨と⑩は飛ばして問題ありませんが、一応説明しておきます。
⑨は翻訳士の名前か、もしくは会社名(おそらく所属事務所とかかな?)から検索できるシステムです。個人的に依頼したい相手や会社名が分かっている場合はここから検索するのが早いです。ただし名前で検索する場合は「名字」で検索しないと出てこないようです。ご注意を!
⑩のCourt / Government agency は「特定の裁判所や政府機関で認められた翻訳士のみ」を検索できるシステムです。右の「all courts and Government agencies 」をクリックすると
裁判所や政府機関の名前が出てくるので選択してクリックしましょう。
入力が終わったら検索する
必要事項の入力が終わったら、画面左下の「Search(探す)」をクリックしましょう。
表を見てみる
「Serach」をクリックすると、翻訳士の名前がずらっと表になって出てきます。今回は「Bayern(バイエルン州)」に住んでいる「Japanisch(日本語)」を翻訳してくれる「Translator(翻訳士)」を検索しました。
- Last name(名字)
- First name(下の名前)
- Language(言語)
- Postal code(郵便番号)
- City(都市名)
- Street address(住所)
- Phone(電話番号)
バイエルン州に住んでいる方を検索しましたが、住所を見てみると日本に住んでいる方も出てくるようです。依頼する際はよく確認してくださいね!検索ページがいくつかある場合は、右下のオレンジで囲んでいる数字か「Next page」をクリックすると確認できます。
詳細を確認する
翻訳士の名前をクリックすると、その翻訳士の詳細を見ることができます。
Selected person に選択した翻訳士の名前、State に州の名前、Court / Government agency に翻訳士として認められた裁判所や政府機関名が書かれているので確認しましょう。やり取りに必要な電話番号やメールアドレス、 住所などはPersonal date に記載されています。その下の「Business information」「Additional information」は人によって記載されていたりいなかったりまちまちです。(あまり気にしなくてよいと思います)
さらに下に進むと次のような画面が出てきます。
通訳士を探しているなら「Interpreter」に、翻訳士を探しているなら「Translator」にチェックが入っていることを確認しましょう。
ちなみに左側の「Generally sworn-in」は一般宣誓、「Publicly appointed」は公的選任、「Authorized」は認定済み、「Temporarily working」は一時的な仕事、「Profession not regulated in domicile state」は居住地において規制されていない、「Official authorization, appointment and administration of oath not completed」は公的な承認・選任・宣誓が済んでいない、「Government agency of domicile state」は居住国の政府機関を意味します(日本語訳が変な箇所はごめんなさい)。
ごちゃごちゃしてて分かりにくいと思ったあなた!スルーして大丈夫です。このサイトに登録されている方々は基本的に「認証翻訳士」なので、資格についての詳細は特に気にする必要はないと思われます。
気になる翻訳士に問い合わせる
検索が終わったら、あとは依頼したい翻訳士に問い合わせるだけです。このサイトから直接問い合わせる方法はないので、「Personal date」に記載されている電話番号やメールアドレスを利用して個人的にコンタクトを取りましょう。
翻訳士によっては個人や所属事務所などでホームページを作成している人もいるので、一度名前で検索してみるのもおすすめです。Personal date の「Internet address」にホームページのアドレスを載せてくれている方もいます。問い合わせ方法や料金など細かな情報を見ることができるので、依頼前にチェックしておくとやり取りがスムーズになりますよ!
原本は郵送しなくてはいけない?
日本でドイツ語を認証翻訳した際は、原本を直接郵送するように指示れました。今回依頼した翻訳士の方も「原本を送ってもらわないと認証翻訳はできない」とのことで、書留でやり取りをしました。ただ、ほかの翻訳士のサイトを見てみると「スキャンデータでも可」「コピーでも問題なし」という方もいるようなので、依頼したい相手に確認してみてください。住んでいる場所が遠い場合、直接郵送となるとやりとりに時間がかかるので注意が必要です。
ドイツ語認証翻訳士は簡単に見つかる!
ドイツ語の認証翻訳士は、当たり前ですが日本よりもドイツの方が多いです。だってドイツ語の母国ですから。日本語に対応してくれる印象翻訳士がドイツ全土に多くいるのはありがたいですね。今回私が依頼したのは隣の都市に住んでいる女性の方でした。やり取りは淡々としたものでしたが(ドイツスタイルですね)、細かくて面倒くさい私の依頼に対してとってもとっても丁寧に仕上げてくださり感謝しています。少しでもドイツ語の認証翻訳士を探している方のお役に立てたら嬉しいです!
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