こんにちは、はるです。ドイツに住んで5年が過ぎ、何とか【Niederlassungserlaubnis】無期限滞在許可証を取得しました。小心者の私は前日から取得が終わるまでずっとドキドキしっぱなしでとってもつかれました。同じく緊張しやすい方のビザ取得のドキドキが少しでも和らぐように、今回は当日の流れについてご紹介します!
当日持って行ったもの
- 予約完了時にもらったメール(または手紙)
- お金
- パスポート
- 証明写真
- 必要書類の原本
- 念のために用意した書類
①~④について
予約完了時にもらったメール(または手紙)には、「予約日時が記載されているこのメール」「お金」「有効なパスポート」「証明写真」の4つを持ってくるように記載されていました。今回は事前に必要書類は全て郵送していたため、書類関係は持って行く必要がなかったようです。
事前に書類を郵送した経緯についてはドイツで仮ビザとビザ更新用書類が勝手に届いた!いったいなぜ?をご覧ください。
⑤~⑥について
事前に書類は郵送しましたが、役所の指定により全て原本ではなくコピーを送っています。書類によっては「コピーでいいのかな?」と思うものもあったので、念のためにいつでも提出できるように全ての書類の原本を持って行きました。さらに、「あったほうが安心かな」と思った書類もあわせて持参しました。
無期限滞在許可証申請に必要なものについてはドイツで無期限滞在許可証を取得しました!【必要な書類まとめ】にまとめているので、そちらをご覧ください。
予約時間前に役所に到着
ミュンヘン市内在住の私の管轄はRuppertstraße 19にある「KVR」です。U3かU6に乗りPoccistraßeで降りて、地上に上がるとすぐに建物が見えるので分かりやすいです。
何が起こるか分からないのがドイツ。8:45の予約でしたが念のために早めに家を出たところ、結果的に30分前には着いてしまいました。コロナの時期だったこともあり予約10分前にしか建物の中に入れず入り口でしばし待ちます。
予約10分前になったので建物の入り口に向かいます。建物の正面に「19A」と書かれた入り口があり、さらに「1,2,3」と横並びに3つに分かれています。(19は通りの番号だと思われます。)予約時にもらったメール(または手紙)に「Eingang A, Tür 2(入口A、ドア2)」と書いてあったので、2番の入り口へ進みます。
(コロナだからなのか通常なのかは分かりませんが)入り口にお兄さんが立っていて、予約メール(または手紙)を見せると中に入れてくれます。このお兄さんは親切で、「左に行くといいよ」と教えてくれました。
同行者も一緒に入れる?
はるは小心者なので、とん(主人)について来てもらいました。ドイツのお役所、誰かがいてくれるだけで心強いですよね。今まで数回ビザ更新について来てもらいましたが、特に断られることはなかったです。今回はコロナ禍で同行者が中に入れるか不明でしたが、特に何か聞かれることもなく問題なく入れました。
指定された待合室へ行く
中に入ると右と左に分かれていましたが、お兄さんが「左」と言ったので左に向かいます。ただ、ここで右へ進んだとしても、上の階で左と右はつながっているので心配はいりません。(縦長な建物なので歩く距離が増えるのが難点ですが…。)
待合室はメール(または手紙)に書かれており、私は「3 OG, Wartebereich 36」でした。
私は3OGなので、まずは3階に向かいます。エレベーターもありましたが「3階だし階段でいいか」と思い階段へ。ドイツの3階は日本でいう4階だということに登り始めてから気が付きました。運動不足な私たちはヒーヒーです。
登りきると正面にガラスの扉があるので開けて中に入ります。「Wartebereich 36」を目指して歩きました。廊下はまっすぐだし表示もあるし、待合室といっても開けたフロアなので、特に迷うことはないと思います。Wartebereich 36に着いたので、ベンチに座って予約時間まで待ちます。
余談ですが、ミュンヘンのKVRは外見は古いですが中は改装されてきれいになっています!前は暗くて込み入ってて迷路みたいな作りでとにかく分かりにくかったのですが、今は明るくてとっても分かりやすくなっています。前よりは役所に行くのが苦痛じゃなくなりそう!
掲示板に予約番号が表示される
予約のメール(または手紙)には、Terminnummer(予約番号)が書かれています。待合室の前方には大きなモニターがあって、自分の番になると音とともに予約番号が点灯します。今回の私の予約番号は「T538」です。
Nr. が「予約番号」です。私は530番台の呼び出しを待っていますが、たまに一番下の502のように離れた数字も表示されます。自分の数字と離れた番号が出ても、ドキドキしないで大丈夫です!
Raum は「待合室(Wartebereich)番号」と「部屋番号」です。
8:45の予約でしたが、5分ほど遅れました。忘れられていることもあるので、あまりにも呼ばれないときは確認したほうがよいと思います。最悪の場合「もう遅いわ。また予約取り直して」なんて言われるかもなので気をつけて!
指定された部屋に行く
自分の予約番号が表示されたら指定された部屋に行きましょう。部屋の番号は01~99まであって、まっすぐな廊下にずらっと並んでいます。(間の番号はいくつか飛んでいるようでしたが)99って多すぎでしょ!と思ったはるととん。私は72番の部屋だったのでなかなかの距離。急ぎ足で部屋に向かいました。
部屋に着いたらノックします。ノックしてみて分かったのですが、このドアはかなり分厚いです。初めに私がノックしましたが優しすぎて音がせず(笑)、「とん」が改めて力強くノックし直しました。ノックの際は強めにどうぞ!
部屋に入る
ノックに対して返事はありませんでしたが、そのまま中に入りました。部屋には机が2つ並んでおり、担当者の方が座っています。今回私の担当をしてくれたのは、30代後半~40代前半くらいの真面目そうな印象の女性です。
机の前には椅子が4つ並んでいましたが、「左側に座ってね。」と言われたので左に座ります。「とん」はすぐ横に座りました。「パスポートと写真をもらえる?」と言われたので手渡します。
指紋をとられる
パスポートと写真を確認された後、パソコンに読み込ませていました。終わると「指紋をとるから右の人差し指をそこに置いてくれる?」と指示があり、指紋読み取り機に右の人差し指をのせました。同じようにして左の人差し指と右の親指の指紋もとられました。
1つだけ質問される
質問されたといっても「Wo wohnen Sie?」という簡単なものです。住所を答えると「OK」と言われて終わりました。ただの住所の確認だったのかドイツ語を理解して話せるかの確認だったのか分かりませんが、それ以外に質問されることはありませんでした!
電子パットに署名する
電子パットにサイン(unterschreiben)を求められたのでアルファベットで記入しました。電子パットに字を書くのって本当に苦手。何とか頑張って記入し終えると、担当の女性は少し申し訳なさそうにパスポートを開いて「ここに書いてあるのと同じ署名じゃないとダメなの」とのこと。早く言ってよ!とは言えず、「ごめんなさい!」と笑顔で書き直す私。
パスポートのサインが漢字だったので、サインも漢字じゃないとダメなんだそうです。電子パットに漢字書くのってとっても大変!次回パスポートを更新する際は、サインをアルファベットにしようと心に決めました。
支払いに行く
サインが終わるとA4サイズの紙を渡され支払いの説明をされます。「Kassenautomat(自動支払機)があるから、そこで〇〇ユーロ支払ってきてね。払い終わったら戻って来てね。」とのこと。「分かったわ」と答えて「とん」 と2人で部屋を出ました。この4サイズの紙にはいろいろなビザの種類と金額が書かれていて、それぞれ番号がふってあります。担当の方が今回支払う金額の番号にチェックを入れてくれているので金額が聞き取れなかったとしても大丈夫です!
支払いは機械で
前までは窓口で担当の方に直接払っていましたが今は機械で支払います(ハイテクになってる)。機械は待合室のすぐ近くに設置されていますが、1台しか見当たりませんでした。各待合室に1台あるのかな?2人ほど並んでいたので私たちも一緒に並びます。ドイツ語ではありますが、先ほどもらったA4サイズの紙に機械の使い方が書いてあったので、なんとなく読みながら待ちました。
警備の人なのか機械の使い方を教えてくれる人なのかは分かりませんが、職員らしきお兄さんが1人機械の近くをウロウロしていました。手間取る人がいると助けてくれる感じでしたが、地味にスパルタなお兄さん。最初は少し離れた場所から見守っていますが、少し動きを止めると近づいて来て「違う、そっちじゃない」「まだ押したらダメだって」「そこは右だろ」など突っ込まれます。私たちの前にいた人は若干イライラモードでした。
前の人のやり方を盗み見て頭の中でリハーサルをした私たち。でもやっぱり初めての機械だから手間取ります。決して悪い人ではないんだけど、もう少し優しく笑顔で教えてくれたらいいのにななんて思ったり。お兄さんは何回も操作してるだろうけど、大半の人が初めてか2~3回目だと思うんだけどな。
支払いが済むとレシートが2枚出てくるので忘れずに受け取りましょう。
元の部屋に戻る
支払いが済んだので元いた部屋に戻り、今度は力を込めてノックします。ところが扉を開けると別の人が2人座っていてビックリ。「ごめんなさい!」と言ってドアを閉めようとしたら、担当のお姉さんが慌てて「大丈夫よ!入って入って!」と隣の席に座るように促します。私のビザ更新が終わりそうだったから、次の人の対応をしていたようです。ビザって個人情報だからほかの人と同じ空間にいたらいけない気がしたけど、大丈夫だったみたいです。
紙にサインする
2枚のレシートのうち1枚を渡します。残りは自分用なので持って帰って大丈夫です。1枚の紙を渡されて「パスポートの番号とか間違いがないか確認してくれる?確認したら下にサインしてね。」と言われます。間違いがなかったのでサインをしました。ここはアルファベットで大丈夫!
名字と下の名前が逆になっていたりナンバーを打ち間違っていたり、書類の誤りは意外と多いので隅まできちんと確認することをおすすめします!
サインした書類を渡すと、初めに渡した写真を返却されました。パソコンに読み込んだから現物は必要ないようです。何となく切ない。
ビザの受け取り方法について説明を聞く
最後に紙を渡されてビザの受け取り方法を説明されました。いつもならビザができあがったらまず役所に届き、それを自分で取りに行くスタイルでしたが今回は違います。「ビザは直接家のポストに届くわ。4週間~6週間ぐらいかかると思うけど。」とのこと。直接届くなんてステキ!コロナだからなのか、そういうシステムになったのかは分かりません。が、これはとっても嬉しい!
お礼を言って終了
ここまで何も言葉を発さなかった「とん」が、最後にお姉さんにひとこと尋ねます。「彼女(はる)は無期限滞在許可証が取得できたの?」と。あまりにもスムーズだったので不安だったようです。すると今までずっと真顔で淡々と対応していたお姉さんが笑顔になり「もちろん!無期限滞在許可証が取れたわよ!おめでとう!」と言って私に向けて拍手をしてくれました!お姉さん、いい人だった!!!更に、隣に座っていたビザ更新中の2人のお兄さんも拍手してくれました!何て優しい世界。「本当にありがとう!」と言って退室しました。終わったー!
所要時間と感想
今回のビザの手続きにかかった時間は、待ち時間や支払い時間を含めても1時間以内でした。かなり早い!事前に書類を送ることで前もって担当の方が書類の不備や足りないもののチェックを済ませられるため、当日にいちいち確認する必要がなくて本当にスムーズでよかったです。
私がミュンヘンに来た当初は、朝早くに並んで整理券を奪い合う取るスタイルでした。アナログ…。かなりの人が並ぶので整理券取得~ビザの手続きが終わるまで3時間以上かかることもあって、午前中まるまるつぶれるのが当たり前でした。担当の方も業務に追われてイライラ、申請者も待ち時間が長くてイライラ。まさに悪循環。
私は今まで3回ほどビザ更新に役所を訪れましたが、ありがたいことに全て優しい人が担当でした。役所でひどい対応をされた友人は意外と多く、Poccistraßeと聞くだけでも顔をしかめるほど役所嫌いな知り合いも多いです。「とん」も一度嫌な思いをしたことがあります。仕事柄ピリピリするのは仕方ないけれど、対応されるこちら側もストレスですよね。
予約システムを導入することで人数調整ができてお互いに心に余裕ができそうです。人にもよりますが全体的に塩対応といわれているドイツの役所も、ハイテクの波とともに少しずつ変わっていくといいなと思いました!
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